2018年02月04日

153.グローバルに考える

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今年は、日本国憲法にとっての「正念場」の年となるだろう。安倍政権がいよいよ「改憲」を仕掛けてくるであろうことは、ほぼ確実視されるから。いまのところ、連立与党の公明党は慎重な姿勢だとされ、また、各種世論調査でも「安倍改憲」には反対のほうが多いと伝えられている。だが、公明党は政権にとどまることだけが目的の政党だから、最後には押し切られることは目に見えているし、「世論」のほうも、政権やメディアによる世論操作によってコロッと変わる危険性があるから、全面的にあてにすることはできない。政権側の思惑にのせられて「改憲ムード」を高めることになってしまうのか、それともそれを打ち砕くことができるのか、この1年が大きな分かれ目となるだろう。
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と言うお人がいる。法学館憲法研究所顧問・浦部法穂という方である。「浦部法穂の『憲法雑記帳』」というものを書いておられ、その第20回の「正念場」から引用した。

筆者もおおかたこの通りだと思う。公明党は与党でいることがお好きなようだ。これは東京都議会選挙の時にも感じたことで、あの時は自民党と手を切って、都民ファーストと手をつなぎ、依然与党でいた。それに世論というのは物事の真髄を見るのが苦手である。日本に限ったことではない。つい表面的なことに目を奪われがちだ。だから改憲派の望む通りに「コロッ」となる可能性はじゅうぶんにある。

結局何が求められるかというと、国民の物事を正確に見抜く力だろう。洞察力といってもいい。だからそれなりの教養が必要だ。知ることは力なり。視野を広くもち、様々な考え方に出会うことが必要だ。こと憲法9条に関しては、日本人の見方に限らず、である。そんなわけで、筆者は外国の方の視点を持ち込むことを結局的にしようとする。こちらをご覧あれ。

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私はこの憲法第9条は非常に高尚な憲法だと思います。まるで、神が私たち人類に贈ってくれた宝物のようです。しかし、年輩者がだんだんとこの世を去り、歴史的事実・歴史の傷痕について何も知らない多くの若い人々が増えました。今日まで日本は平和憲法は何十年も堅持してきたにもかかわらず、若い世代が過去の民族主義の道を歩もうとして、憲法9条を変えようとしているのです。そのようなやり方は愚かだし、非常に危険な行為です。私は第9条を守ることは日本人の責任だけではなく、私たち、現代に生きる人類の責任でもあると思います。私たち人類の急務だと思います。
班忠義(『映画 日本国憲法 読本』p37)
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ご覧のごとく、「現代に生きる人類の責任」として憲法9条を守るという。この班忠義(バン・チュンイ)というお人、中国の作家で映画監督の方である。してみると、憲法問題を考える際にはグローバルな視点が必要な気が、ますますしてくる。日本と「今の」アメリカの関係にのみ目を向けるべきではない。

このブログではこれまでにも度々アメリカの方やドイツの方の憲法観を取り上げてきた。引き続きそうしていこうと思う。

※引用参考データ:『映画 日本国憲法 読本』(2005)有限会社フォイル、
2018年1月22日 法学館憲法研究所 浦部法穂の「憲法雑記帳」第20回 「正念場」





posted by Lily at 16:56 | 政治と憲法