2017年11月19日

142.「9条は謝罪」という見方

アジア政治学者のチャルマーズ・ジョンソン氏いわく。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
日本は第二次世界大戦中の侵略行為に関して謝罪しなかったとして、いまだに批判されています。少なくとも日本は戦後にドイツが行ったような謝罪を行っていません。私が初めて来日したのは1953年、この問題がまだ熱く議論されている頃でした。そのときから感じていることですが、日本は謝罪したのです。憲法第9条こそが謝罪だったのです。東アジア諸国へ向けられた宣言だったのです。

「今後、あなた方が、1930年代から40年代に起こったような日本の軍事行為の再発を恐れる必要はありません。なぜなら、日本は公式に、そして法的にも、武力行使を放棄したからです。自衛の最終段階における行使を除いて」。

憲法第9条を破棄することは、謝罪を破棄することにほかなりません。そうなれば、中国でも東南アジアの華僑(かきょう)社会でも、朝鮮半島でも、「日本はほんとうに謝罪したのか、戦争犯罪の重さをほんとうに理解する気があるのか」という問題が再燃するでしょう。
(『映画日本国憲法読本』pp.29-30)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

先の衆院選で自民党が公約に掲げた改憲項目はこの4点でした。
・自衛隊の明記(憲法9条)
・教育の無償化・充実強化(憲法26条)
・緊急事態対応(自民党改憲草案98,99条)
・参院の合区解消(憲法47条)

大勝により改憲議席衆院選3分の2 を手に入れた自民党をはじめとする改憲派は、いよいよ改憲に向けた動きを加速しています。国民投票の日は意外に近いのかもしれません。

憲法は私たち国民のもの。為政者のものではありません。憲法を変えるべきか変えずにおくべきか、決めるのは私たち国民です。為政者の言葉に引っ張られることなく、私たち自身の目で憲法の真実を見ておく必要性をことさら感じるこの頃です。

引用・参考文献:
『映画日本国憲法読本』(2013第2刷)有限会社フォイル
posted by Lily at 10:10 | 政治と憲法