2017年07月30日

126.政党助成金について(1)

 みなさんは、毎年一人あたり250円の税金が政党に支出されていることをご存知ですか? 国民のなかには、与党支持の人も野党の支持の人もいますが、同じくどの政党も支持しないという人も少なくありません。また、支持政党のある人のなかでも、その支持の仕方・濃淡にはいろいろとあります。
 このように、国民にはいろいろな政党観や政治観があります。にもかかわらず、その違いを無視して、国民から均しく250円を徴収し政党に支出してしまうのは、国民の思想・良心の自由(消極的自由も含む)に反し、憲法19条に違反すると主張したのが、本件(=政党助成金違憲訴訟)の原告たちです。本件は、2002年3月、埼玉県の住民113人によって、東京地裁に提訴されました。
(法学館憲法研究所「政党助成金違憲訴訟(1)」より)

政党助成金法は、現在1995年から施行されています。考え方としては、国民ひとりにつき250円を政党にあげて政治活動に使ってもらいましょう、ということで、つまり「250円 × 人口=約310億円」が、各政党の議員の数や得票数の数に応じて分配されています。

交付対象となる政党の要件は
@衆議院または参議院に5人以上の議員がいること
A議員がいて、直近の国政選挙で有効投票数の2%以上の得票があること
ですが、この2つの要件を満たしているのにもかかわらず、受け取っていない政党があります。日本共産党です。

受け取らない理由は以下の通り。

 日本共産党が政党助成金を受け取らず、制度の廃止を強く主張しているのは、次の理由からです。
1、国民には政党を支持する自由も、支持しない自由もあります。政党助成金とは、国民の税金の「山分け」ですから、支持していない政党にも献金することを事実上強制する、「思想及び信条の自由」をふみにじる憲法違反の制度だからです。
2、政党の政治資金は、国民とのむすびつきを通じて、自主的につくるべきものです。税金からの分けどりは、この本来のあり方に根本的に反し、政党の堕落と国民無視の政治を助長する制度だからです。
(日本共産党「財政活動のしおり」より)

なるほど一理あると思います。みなさんはこの政党助成金についてどう思いますか? 上記の埼玉県の住民訴訟のように、違憲だと考える人も少なからずいるのではないでしょうか。


※引用参考データ:法学館憲法研究所「政党助成金違憲訴訟(1)」、
2003/7/10法学館LowJournal、
2008/5/11上脇博之「個人の意思を尊重しない政党助制度」、
日本共産党中央委員会発行「財政活動のしおり」
(発行1997.03/改訂2001.09)
posted by Lily at 20:17 | 政治と憲法