2017年05月14日

115.NHKスペシャル「憲法70年 “平和国家”はこうして生まれた」(2)

日本国憲法の3原則は「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」ですが、この最後の「平和主義」は、憲法9条の「国際平和を誠実に希求し」という文言に明確に表れています。しかしこの文言は、もとのGHQの草案にはありませんでした。現行憲法9条のもとになったのは、GHQ草案の8条ですが、このGHQ案には「武力の威嚇または使用は永久にこれを廃棄す」とあるだけ。今の9条にある「国際平和を誠実に希求」という文言はないんですね。つまり、どういうことかというと、日本国憲法三大原則のひとつである「平和主義」の究極の文言は、日本人の手によって加えられた、ということです。

「平和」の言葉を入れるよう、とりわけ強く訴えたのは、先述した鈴木義男です。鈴木は「まず平和を愛好すると宣言すべき」「ただ戦争をしない、軍備を皆棄てるということは、ちょっと泣き言のような消極的な印象を与えるから、まず平和を愛好するのだということを宣言しておいて、その次にこの条文を入れようじゃないか」と主張しました。

日本国憲法が平和憲法といわれる所以たる第9条「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」は、GHQに押しつけられたものではありません。当時の日本政治家たちが真剣な思いでつくりあげた、日本人の手による条文です。
 
ちなみにこちら。鈴木義男が残した言葉です。

「問題は憲法の規定そのものではなく、これを守る精神にある」

※引用参考データ:NHK4/3放送「憲法施行70年『平和』の言葉に込めた思い」、
4/30放送NHKスペシャル「憲法70年 “平和国家”はこうして生まれた」
posted by Lily at 20:45 | 政治と憲法