2017年04月02日

109.憲法は最高法規

憲法は「最高法規」である。と、よく言われます。でも、「最高法規」って具体的にどういうことなのでしょう? そして最高法規である憲法とふつうの法律はどう違うのでしょう? これについて憲法学者の木村草太さんは「その法を無効にするための方法の違いによる」と言います。以下は木村草太さんの説明をもとに書いたものです。

ふつうの法律は、国会の議決を経て施行される。ふつうの法律の場合、今ある法律と矛盾する別の法律が作られれば、新しい法律が優先される。これを「後法は前法を廃する」という。わかりやすい例が「消費税法」。消費税率が5%のところへ新しい法律で8%と決まれば、消費税は8%である。これに対し、憲法の場合は、憲法と矛盾する法律が新しく作られても、憲法の効力は失われない。無効となるのは新しくできた法律の方。もしも今ある憲法を無効にしたい場合には、議会の議決を経て法律を作ってもダメであって、憲法改正手続を経て憲法そのものを変えなければならない。このように憲法はふつうの法律より強い効力を持つ。ふつうの法律と区別して「最高法規」と呼ばれる所以である。

はい。なるほど確かに木村草太さんのいうように、憲法が最高法規であることは、法を無効にするための方法の違いに見てとれますね。要はこういうことなんですから。
・法律は法律を無効にすることはできる。
・法律は憲法を無効にすることはできない。
・法律は法律によって無効にされる。
・憲法は法律によって無効にされない。

法律は立法府(つまり国会)で作られます。つまり国会議員が法律を作るのですが、その法律は憲法と矛盾してはならないのですね。だから、国会議員が誤って(または憲法解釈を誤って)憲法と矛盾する法律を作ってしまっても、その法律は無効ということになる。1年前(2016/3/29)に施行された安全保障関連法。あれは集団的自衛権の行使を可能にする法です。わたしたちの憲法は集団的自衛権の行使を認めているのでしょうか? もしも認めていないのなら、この安全保障関連法は無効ということになりませんか? 今一度、憲法をよく読んで確認したいと思います。


※参考データ:2014/5/2木村草太「憲法議論の前に知っておきたい『憲法の3つの顔』」
PHP新書『テレビが伝えない憲法の話』より
posted by Lily at 00:00 | 政治と憲法