2016年11月20日

90.太平洋戦争へ(1)

戦争に至った経緯を詳細に知ることは、
日本国憲法を理解する上で
とても大切なことだと思います。
なぜなら憲法の前文に
「政府の行為によって戦争が起こった」
という事実を認める文言が
明記されているのですから。

第二次近衛内閣は
国内でファシズム体制を作り上げる一方で、
対米戦争だけは是が非でも避けようと
思っていました。
やはりアメリカにはかなわないだろう、
いう意識があったようです。
そして野村吉三郎という海軍大将が
駐米大使に任命されます。
野村吉三郎は戦争を回避しようと
アメリカ国務長官のハル(Cordell Hull)と
折衝を開始します。
当時はこのハルという人物が
アメリカとの交渉において
最も重要な人物でした。

しかしこの交渉はうまく進みません。
ハルが野村吉三郎に対し
「ハル四原則」なるものを手渡したのです。
これは、
・領土と主権の不可侵
・内政不干渉
・通商上の機会の平等
・国際紛争の平和的解決
というもので、
これに「親独強硬派」は絶対反対でした。
その後、独ソ戦が開始されると
軍部はいっそう強硬になり、
御前会議で南部仏印への進駐を決定。
(御前会議というのは、国家の重大事に関し
天皇と大臣たちが行う最高会議のことです)。
進駐すると、アメリカは
石油の禁輸を実施します。
この石油の禁輸は日本にとって
大打撃となりました。
なぜって、石油がないということは、
航空機、軍艦、軍用トラックなどが、
全て機能しなくなるということですから。
日本の石油備蓄は
約2年分しかなかったため
海軍の中間層では、
「石油があるうちに開戦すべき」
という意見が強くなっていったのです。

※引用参考データ:
『爆笑問題の戦争論』(2006)幻冬舎
posted by Lily at 09:13 | 政治と憲法