2016年10月02日

83.「国家総動員法」

「国家総動員法」って、
聞いたこと、ありますでしょう?
これは日中戦争(1937~45)の最中に
制定された法律でして、
「国民が持っている権利を全面的に
政府に譲り渡す」というものでした。

日本が南京への爆撃を開始し、
日中戦争が激化の一途をたどる中、
中国は国際連合に提訴して、
日本の侵略行動を非難します。
が、日本はすでに国際連盟を脱退しています。
日本は「和平工作」を試みますが、
これが実らないと知った近衛内閣は
「国民政府を対手(あいて)とせず」
という声明を出しました。
これはつまり「当時の中国政府を
政府として認めずに無視し、
交渉も何も行わない」という、
当時の蒋介石(しょうかいせき)政権を
見下した態度にほかなりません。

その後日本は中国南部へと戦線を拡大し、
戦争はますます泥沼化していくのですが、
日中戦争が始まった翌年、1938年(昭和13)、
日本では「国防目的達成のため」との理由で
「国家総動員法」が制定されました。
政府は国民を自由に戦線に送り込めたり、
国民が所有する財産を自由に没収できたり、
したのですね。
ふだん気にも留めないけれど
今に生きる私たちには、
国民を主権者とする日本国憲法がある。
このことの意味をわかっていたいと思います。

※引用参考データ:
キッズネット ニューワイド学習百科事典、
ブリタニカ国際大百科事典、
『爆笑問題の戦争論』(2006)幻冬舎
posted by Lily at 20:39 | 政治と憲法